獣医師コラム
果物が美味しい季節になってきました。スイカでクールダウンしている私です。果物が必要なエキゾチックアニマルには大切な栄養になります。 しかしながら、犬と猫は果物を必要としません。果物を与えて具合が悪くなるリスクの方が高いと感じています。 nekoc…
はてなブログのお題があったので、良い機会だと思い プライベートブログに記事を書きました。 三宅島で捨て犬だった「はな」は山犬のリーダーとなり逞しく生きていました。体調を崩し保護犬となり島民の家族と穏やかな暮らしになりました。しかし噴火によっ…
暑い日が続いています。 どんな時間でもワンちゃんのお散歩には細心の注意が必要です。 お家でトイレができるワンちゃんは、室内での運動をおすすめします。 熱中症対策の記事はこちら↓ nekochiguravet.hatenablog.jp ランキング参加中ペットの病気 ランキン…
犬の避妊・去勢手術の必要性について 獣医師が避妊手術・去勢手術をすすめる理由 犬の避妊・去勢手術は、元々は繁殖能力を無くす目的以外に病気予防のために行う手術です。繁殖の恐れはないのに、獣医学が進んでいるのになぜしなくてはいけないのか。そうい…
サプリメントは食品です体のためにサプリメントを取っているかたは多いと思います。動物病院で獣医師に勧められたり、ご家族がネットや店頭で探して、ペットに使われている方もいらっしゃるでしょう。人間用でサプリメントと言ってぱっと思い出すのは、グル…
ミーちゃんは、口の悪性腫瘍であるメラノーマを患っていました。しばらく前から水も食事が取れなくなり、点滴に通っていただいていました。残念ながら治療が困難で、余命宣告をするような癌です。ある日、食事も水分も自分で取れずただ生きている姿を見るの…
病気や高齢のためペットフードを食べなくなってしまい、手作りご飯の相談を受けることは多いです。 以前の記事でもふれています。 ペットの手作りご飯の相談が増えました - ねこちぐら獣医師 飼い主さんの中には、良い素材のもので美味しいものを作って食べ…
犬も猫も気づかないだけで実は関節炎である「隠れ関節炎」が多いという記事でお話ししました。人に置き換えてみると、体の痛みが無い高齢者のかたが元気に歩いたり運動ができるのと同じように、ペットも高齢でも、体に痛みがなければ若いころとさほど変わら…
年齢を問わず起こるトラブル 骨関節炎 心臓病 腎臓病 歯周病 悪性腫瘍 認知症 内分泌疾患 高齢期の犬のからだ 7歳~10歳以降の高齢期のワンちゃんでは関節疾患、心臓病、腎臓病、歯周病、悪性腫瘍(癌)、認知症、内分泌疾患などがみられるようになります。…
様々なトラブルが起こる高齢期 7~10歳以降のネコちゃん「高齢期」老猫期では様々な慢性の病気が増えてきます。 まず、成猫期にみられる病気(消化器系、泌尿器系のトラブル)に加え慢性腎臓病(慢性腎不全)がみられます。 また体のしなやかなネコちゃんに…
成犬期のからだ 「成犬期」具体的には生後1歳以上7歳くらいまでをいいます。大人のワンちゃんは、ライフステージの中では飼いやすく、病気が少ない時期ではありますが、アレルギー体質やアトピー体質などの悩みが増えてきます。 ライフステージの区分 ●哺乳…
成猫期のからだ 生後1歳から7歳くらいまでは、ライフステージの中で一番病気になりにくい季節ですが、この頃から泌尿器のトラブルやおなかのトラブルが目立ってきます。動物病院に行くとすぐよくなるけれど、繰り返してしまう猫ちゃんがいます。 普段から少…
私たち人間は、普段の食生活で足りないものを補うサプリメントや、気になる症状についてサプリメントを選びます。犬や猫のほとんどは総合栄養食であるペットフードを食べているため、食生活の中で栄養素の不足を補うというのは特別なケースで、気になる症状…
人間のインフルエンザが流行する時期に前後して猫ちゃんの伝染性鼻気道炎(猫風邪・猫カゼ)が流行したり、高病原性鳥インフルエンザが流行してきます。 感染症はウイルス、細菌、寄生虫あるいは原虫などの病原体が 犬や猫をはじめとしたペットに感染し、体…
ワンちゃんに快適な暮らしをさせるためにワンちゃんの気持ちを知ってみませんか?ワンちゃんは言葉を話せませんが、ボディーランゲージで気持ちを伝えています。また大きなストレスを感じると特徴的なサインを示します。 ボディーランゲージ 犬のストレスサ…
感染症から身を守ってくれるワクチン ワクチンの副反応の事例 ワクチンの副反応をできるだけ起こさないために 動物病院側の対策 初診での接種は特に慎重にしています まとめ 余談 感染症から身を守ってくれるワクチン 新型コロナウイルス感染症でワクチン接…
オメガ3(ω3脂肪酸)とは、食物や人体に含まれる脂肪の一種です。犬、猫はもちろんほとんどのペットで使うことができます。抗炎症効果、抗高脂血症作用、血小板凝集抑制作用が大きな作用です。これらにより体に様々な良い効果があらわれます。 オメガ3脂肪…
最近、人と動物の共通感染症として注意喚起されている病気にコリネバクテリウム・ウルセランス感染症があります。 コリネバクテリウム・ウルセランス感染症 人の症状・治療 ペットの症状と注意すべきこと 特に注意すべきこと 感染を防ぐには コリネバクテリ…
治らない皮膚病はそれほど多くありません 体の病気を治すと皮膚病も良くなる 治らない皮膚病は漢方薬で治る? 症例紹介 おわりに 治らない皮膚病はそれほど多くありません 皮膚病に悩んでいるペットのご家族は多いと思います。脱毛、かゆみなど動物たちも辛…
ペット関連の仕事をしてみたい、知識を深めるために勉強してみたいかたは多いのではないでしょうか。まず、国家資格として認められているのは獣医師です。今後は2019年に法律が制定された愛玩動物看護師が加わります。こちらについてはまたの機会にお話しす…
コエンザイムQ10とは 含まれる食品 ユビキノン 人で有効とされているコエンザイムQ10の効果 犬・猫には? コエンザイムQ10とは 人のサプリメント成分として有名なコエンザイムQ10は犬や猫でも使われています。コエンザイムQ10 (CoQ10) は脂溶性のビタミンに…
ペットサプリメントのフアイアについてのオンラインセミナーを受講しました。東洋医学会専門医でもある医師・新見正則先生からの発表と獣医師からの症例報告を聞きました。私自身フアイアは与えたことが無く、使用感はお話しできないのですが、使ってみたい…
ワンヘルスとは、「人と動物の健康、さらには環境や生態系は関わり合うひとつの健康問題である」という考え方です。人間の命をパンデミックから守るためにも、動物の感染症対策や自然環境を守ることも重要であると最近、国際的に重視されるようになってきま…
獣医さんは全員動物が大好きだと思いますか?実はそうでもないんです。それほどすきじゃない、嫌いじゃないけど好きでもない人もいます。診察の時雑談の中でネコちゃんのご家族の方にこの話をしたらびっくりされていたので触れてみます。 エピソード1 印象…
手作りフードが気になるワンちゃんとネコちゃんのご家族は多いのではないでしょうか。実は思うよりペットの手作りフードは難しく、獣医学的な栄養学の知識と、国家資格である栄養士程度の知識との両方が兼ね備えてないと完全なものを作ることができません。…
人でキシリトールは虫歯にならないだけでなく虫歯を予防できる甘味料として利用されています。インスリン遊離作用のない便利な甘味料です。しかし、犬ではインスリンを遊離させるので血糖値が下がり副作用症状を呈することがあります。キシリトールは与えて…
栽培されている植物、観葉植物の中にペットにとって中毒を起こすものの一部をご紹介します。 スイセン有毒部分:タマネギ状の球根部分症状:嘔吐、下痢、心不全(特に猫) ツツジ属 シャクナゲ、アザレア等ツツジ属にはグラヤノトキシンという成分が含まれて…
肥満とは体重が多いということだけでなく、体脂肪が過剰に蓄積した状態のことを言います。原因は食べすぎと運動不足です。様々な病気のリスクを上げて寿命を縮めてしまいます。 最近のオーストラリアの研究では重度の肥満猫の寿命は14.2歳であり、平均寿命の…
夏の果物と言えばスイカ。暑くなると食べたくなりますよね。一説ではカリウム補給になるためだということです。ついワンちゃんにも与えたくなるものですが、先日スイカを食べて酷い下痢と嘔吐を起こしたヨークシャテリアちゃんが来院しました。普通に戻るの…