漢方医学を学ぶ女性獣医師のブログ

漢方医学、ペットの健康情報、コラム

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

犬が乳腺腫瘍になったら避妊手術したほうがいいの?

症状・診断 年齢・犬種 起こりやすい年齢 腫瘍の大きさと悪性度の関係 乳腺腫瘍と避妊手術の関係 乳腺腫瘍とは 犬の乳腺腫瘍はよく見られる病気です。女性ホルモンなどのホルモン、遺伝的体質などの影響があるといわれています。まれですがオスにも見られる…

人・犬・猫 必要とする栄養素の違い

病気や高齢のためペットフードを食べなくなってしまい、手作りご飯の相談を受けることは多いです。 以前の記事でもふれています。 ペットの手作りご飯の相談が増えました - ねこちぐら獣医師 飼い主さんの中には、良い素材のもので美味しいものを作って食べ…

犬と猫の関節の治療 炎症を起こさないサイクル作り

犬も猫も気づかないだけで実は関節炎である「隠れ関節炎」が多いという記事でお話ししました。人に置き換えてみると、体の痛みが無い高齢者のかたが元気に歩いたり運動ができるのと同じように、ペットも高齢でも、体に痛みがなければ若いころとさほど変わら…

高齢犬・老犬(7歳から10歳以降)の体の変化とヘルスケア

年齢を問わず起こるトラブル 骨関節炎 心臓病 腎臓病 歯周病 悪性腫瘍 認知症 内分泌疾患 高齢期の犬のからだ 7歳~10歳以降の高齢期のワンちゃんでは関節疾患、心臓病、腎臓病、歯周病、悪性腫瘍(癌)、認知症、内分泌疾患などがみられるようになります。…

高齢猫・老猫(7歳以降)の体の変化とヘルスケア

様々なトラブルが起こる高齢期 7~10歳以降のネコちゃん「高齢期」老猫期では様々な慢性の病気が増えてきます。 まず、成猫期にみられる病気(消化器系、泌尿器系のトラブル)に加え慢性腎臓病(慢性腎不全)がみられます。 また体のしなやかなネコちゃんに…

成犬(1歳から7歳)の体の変化とヘルスケア

成犬期のからだ 「成犬期」具体的には生後1歳以上7歳くらいまでをいいます。大人のワンちゃんは、ライフステージの中では飼いやすく、病気が少ない時期ではありますが、アレルギー体質やアトピー体質などの悩みが増えてきます。 ライフステージの区分 ●哺乳…

成猫(1歳から7歳)の体の変化とヘルスケア

成猫期のからだ 生後1歳から7歳くらいまでは、ライフステージの中で一番病気になりにくい季節ですが、この頃から泌尿器のトラブルやおなかのトラブルが目立ってきます。動物病院に行くとすぐよくなるけれど、繰り返してしまう猫ちゃんがいます。 普段から少…

子犬・子猫(1歳未満)のからだとヘルスケア

私たち人間は、普段の食生活で足りないものを補うサプリメントや、気になる症状についてサプリメントを選びます。犬や猫のほとんどは総合栄養食であるペットフードを食べているため、食生活の中で栄養素の不足を補うというのは特別なケースで、気になる症状…

漢方薬の利尿・利水作用の科学的証明「アクアポリン」

気・血・水 漢方では、独自の理論に基づいて体質を診るものさしがあります。その大きなものとして「証(しょう)」と「気・血・水(き・けつ・すい)」があります。 「証」とは、「その人の状態(体質・体力・抵抗力・症状の現れ方などの個人差)をあらわす…

膀胱結石の漢方薬「猪苓湯」犬や猫でも有効

猪苓湯とは 猪苓湯の使い方 猪苓湯の薬効 猪苓湯の組成 猪苓湯以外の膀胱炎に対する漢方処方 猪苓湯の膀胱結石以外の適応 猪苓湯とは 猪苓湯(チョレイトウ)は下部尿路疾患の膀胱結石、膀胱炎に用いる処方です。一般的に膀胱結石の治療に用いる際は外科手術…

犬の心臓病と漢方薬

ワンちゃんの心臓病。小型犬に多いのが僧坊弁閉鎖不全症。投薬を続けているご家族も多いと思います。心臓病の治療には、しっかりとした診断と西洋薬の正しい服薬が大切です。ピモベンダンが発売になってから肺水腫になるワンちゃんが激減しました。その後更…

ペットにもウイルス・細菌による感染症対策してますか?

人間のインフルエンザが流行する時期に前後して猫ちゃんの伝染性鼻気道炎(猫風邪・猫カゼ)が流行したり、高病原性鳥インフルエンザが流行してきます。 感染症はウイルス、細菌、寄生虫あるいは原虫などの病原体が 犬や猫をはじめとしたペットに感染し、体…