杏仁豆腐に入っている赤い実が枸杞子(クコシ)です。
枸杞子・クコシ
ナス科、クコの果実。お菓子や薬膳料理に入っている赤い実のクコです。眼の症状に効果があることで知られます。胃腸の弱い場合は注意して使う必要があります。果物を食べる小鳥などの動物でおやつとしておすすめです。
白殭蚕・ビャッキョウサン
カイコガが白殭病菌 の感染により死んだ幼虫。発熱や頭痛、痛み止めやけいれんなどに使われます。烏薬順気散(ウヤクジュンキサン)に含まれています。人では煎じ薬で用いられているようです。
台湾でカイコがペットフードに使われていることを知って調べてみました。
カイコは生薬の「白殭蚕・ビャッキョウサン」でした。日本薬局方にも収載されていました。
薏苡仁・ヨクイニン
イネ科ハトムギの種子。お茶や基礎化粧品などで使われるハトムギです。関節の水を調節し、疼痛、しびれなどを取る作用と熱を冷まし、排膿する作用があります。西洋医学的にはイボに対して有用性と免疫賦活作用が報告されています。関節痛などに使う薏苡仁湯に含まれています。
陳皮・チンピ
ミカン科ウンシュウミカンの果皮。冬になると定番のみかんも生薬の材料になります。気血水の「気」を動かし、胃腸を整えたり咳やたんを鎮めます。西洋医学的には抗アレルギー作用が認められています。六君子湯、補中益気湯など様々な処方に含まれます。
沢瀉・タクシャ
オモダカ科サジオモダカの塊茎。体の不要な水分を尿として排出させる作用があります。下痢にも有効です。西洋医学的には尿路結石抑制作用が報告されています。ペットもよく使う五苓散などに含まれています。
猪苓・チョレイ
サルノコシカケ科チョレイマイタケの菌核。体の余分な水分を尿に排出させます。水が原因の頭の症状(めまい、頭痛)にも有効。西洋医学的には利尿作用が認められています。五苓散や猪苓湯に含まれます。
附子・ブシ
キンポウゲ科ハナトリカブト、オクトリカブトの塊根を加工と調整したもの。体をあたためることで神経痛や関節痛に効果を表す生薬です。西洋医学的には鎮痛作用が認められています。
細辛・サイシン
ウマノスズクサ科ウスバサイシン、ケイリンサイシンの根。胸のあたりの水分の調整し、咳を抑える作用があります。西洋医学的には鎮咳、抗アレルギー、腸管収縮抑制作用が報告されています。小青竜湯、苓甘姜味辛夏仁湯に含まれます。
田中先生の生薬の講義は楽しいです。
絵が綺麗で、一般の方にも読みやすいと思います。