生薬の菊花(キクカ)です。民間薬として、お茶としても使われています。
菊花・キクカ
キク科のキクの頭花。菊の花も生薬です。眼の充血や炎症に用います。高血圧や頭部に問題のある時に用いる釣藤散などに含まれます。
菊枕は秋の季語にもなっていました。
持病の頭痛にも効きそうなので試してみたくなりました。
少しぜいたくだが、キクの花のまくらは、なかなかよいものである。キクの花だけでは、やわらかすぎるので、ハマゴウの実(蔓荊子)と、キクの花とを混合して入れる。たいへん香りがよく、これでよく眠れるようになり、頭痛がなおった人がいる。ハマゴウは、海辺にはえているが、漢薬店でも売っている。
— 大塚敬節bot (@ootsukakeisets6)
粳米・コウベイ
イネ科のイネの殻粒。お米も生薬です。100パーセント日本産である生薬の数少ないもののひとつです。口内を潤し、口の渇きを抑える採用があります。白虎加人参湯、麦門冬湯などに含まれます。
生姜・ショウキョウ
薬味としてよく使うショウガも生薬の原材料です。体を温め胃腸を整える作用があります。西洋医学的に嘔吐を抑える、胃腸の運動を整える作用などが認められています。様々な処方に含まれます。体を温めるひと工夫として食事に取り入れるのが冬の季節のおすすめです。
天麻・テンマ
ラン科オニノヤガラの塊茎。めまいや頭痛に効果のある生薬として有名です。西洋医学的には抗うつ作用、抗不安作用などが認められています。ペットの眩暈はわかりにくいものですが、脳に問題があると思われるときに天麻が入った処方を使うことがあります。
甘草・カンゾウ
マメ科ウラルカンゾウ、スペインカンゾウの根。様々な処方の効果をまとめるために含まれています。西洋医学的には抗炎症作用、抗アレルギー作用などが認められています。穏やかな生薬ですが大量投与で偽アルドステロン症になります。心臓病に場合は特に注意が必要です。
竜胆・リュウタン
リンドウ科トウリンドウの根と根茎。お花が綺麗なリンドウです。消炎や解毒の目的で用いられます。人の家庭薬の胃腸薬の成分としても使われています。竜胆瀉肝湯や疎経活血湯に含まれます。
膠飴・コウイ
粳米(コメ)と小麦を加えて飴にしたもの。消化不良を抑える、腹痛を改善する、咳を止める。作用があります。
人は現代になり日常的に甘いものを食べているので、昔のような効果は見込めなさそうですが、普段甘いものを食べないペットには効果的に感じることがあります。
芒硝・ボウショウ
天然の含水硫酸ナトリウム。鉱物からできている生薬です。便通をよくする作用があります。固い便をやわらかくします。調胃承気湯、桃核承気湯などに含まれます。
人参・ニンジン
ウコギ科オタネニンジンの根。処理の仕方で「白参」「紅参」と違う生薬として取扱われます。失われた気を補う生薬として様々な処方に含まれます。体の弱い子や高齢のペットにぴったりの生薬です。
田中先生の生薬の本は絵がとても綺麗で一般の方にもおすすめです。